まずは仮合わせです。
わざわざベース部分をこうして高く持ち上げるのは
タンク容量を稼ぐため (キャップの位置が高いほうが一杯入る)
高くしたベース部分からタンクブリーザーを取り出すため (チャポンチャポンしても洩れにくい)
板金屋ならではのメリットを強調したいスケベ心 (板金屋は削り出しではなく板を巻いて作る)
以上3つの理由からであります。
そんな板から作るものなら何でも来い!な板金屋ですがこういう部分に苦労します・・・
旋盤のある機械屋さんなら丸棒から削り出しで作れるホース口ですが、
基本的に板金屋には旋盤がありません。
この手の品物は既製品の使えそうな部品をえっさえっさ加工しなきゃいけないんです。
ステンレスのホース口をサンダーでぶった切りました。
底板につける左右の連結管に使用します。
キャップベースのブリーザー部分はもう溶接し終えてます。
斜めに削ってるのは切断ミスではなく、ちょっとだけ前に傾けて溶接したいからです。
いいですか?ミスじゃありませんよ。
切った後に あ゛あ゛あ゛あ゛あ~!と焦って、
「ハナっからこうするように考えて切った」 とか無理にこじつけているワケではないんです。
違うんです。計算どおりなんです・・・
痛いトコ突っ込まれる前にチャッチャと溶接しちまいましょうかw
いい感じのピタピタ具合で穴を開けていましたので、溶接自体はさほど苦労なく済みました。
少々マニアな余談ですが、こういった溶接のことを『隅肉溶接』といいます。
溶接やる人だと「スミニク」って言います。
90度になってる部分を溶接していくわけなんですが、
平たい部分を繋ぐ突合せの溶接よりもちょっぴり難しいんです。
電流は少し高くしないと溶けないし、薄板の場合少しでも隙間があると一気に穴開いちゃいますから。
この場合縦のベース部分ではなく、平らなタンク部分にタングステンの狙いをつけると楽なんです。
平の部分が溶ければ縦の部分も溶けます。
で、溶けたの見てから慌てずに棒入れるとうまくいきます。
なにしろ平らな部分狙うのがスミニクのコツです!
・・・って、溶接の話はマニア過ぎてつまんないなw
冷ましたんでまた仮組みして具合を見てみます。
うむ。
鉄の場合、溶接で焼けた部分(青い部分)が均等になってるか?
とかで熱の入りがある程度判断できます。
これがキレーに真ん丸とかになってると「おお、なかなかうめえじゃん。」と褒められます。
ガッタガタだと「テメーここんとこ速さ変えたろ。合わせ目の処理ちゃんとやってあったのか?」
とか怒られます。
この写真で言うと9時から10時位のとこでちょっと段ついてるのわかります?
ええ、ここんとこミスったんです。
合わせがイマイチでここだけ仮止めで穴開けちゃって・・・
もうちょい頑張ります、はい。
連結管のパイプは 計算通りにw すこし前に傾いてます。
ほう・・・これはなかなかいい感じです。
キャップ乗っけてみました。
ここんとこは塗装後にガスケットが入ります。
どれ。引きで全体を。
うーん・・・エンジンないから斜め前の画はイマイチかなあ
しかしまあ斜め後ろは悪くないぞ。
・・・どーも腰上がないってのが馴染めんなw
数年前はエンジンがないのがデフォルトみたいな感じだったんですが、
内燃機イジリが久しぶりだったもので、なんだかすごく違和感があります。
現在シリンダーは内燃機屋さんに行っております。
ホーニングかオーバーサイズボーリングかを判断するため、
磨耗と傷の深さを計測してもらってるんです。
結果、磨耗が指定クリアランスを超えておりオーバーサイズボーリング決定!
ワンサイズオーバーのピストンを用意しなきゃいけないことになってしまいました(涙)
$380か・・・多分大丈夫だろうってアタリつけてたんで、ちょっと痛いですな。
注文したクランクのピニオンシャフトもまだ掛かりそうですので、しばらく内燃機は手をつけられません。
待ちの間は先に外装をやっつけりゃいい話です。
タンクシーラーとフェンダー裏の錆止めを用意してありますので、明日はそっちに仕掛かります。
以前タンク内部のコーティングはワコーズのタンクライナー使ってたんですが、
今回はPOR15のタンクシーラーを使ってみます。
工具のストレートに錆止め買いに行ったら売ってたんでちょうどいいやと思いまして。
シーズン終了と同時に無くなったセイフティワイヤーも買ってきましたよ。
なんでも所沢店は27日から10%オフのセールだそうで・・・
うー。要り用の時期に余計な情報を知ってしまいました。