ピストンは・・・大丈夫そうだな。
コーティングはいわば当たるためにあるんで、
慣らし終わったらなくなっちゃってもいいと思うんですけど。
ツインカムになってからどのピストンもコーティングのし甲斐がないんじゃない?ってくらい
誰のどんなエンジン開けてもちゃんと残ってますね。
EVOのときはあきらかな当たり痕とかたくさんだったんですけど。
こんくらいならリングだけ換えて、WPCなり処理してやりゃ慣らしも楽に済むだろうししいいかも。
念入れてスカートに再度オーベルコートでもしてやりゃやさしさ満点かな?w
106ストローカーのピストンはこの通り、ピストンピンがオイルリングにかぶってます。
ストローカーな為、ピストンのデッキハイトを抑えるためにこんな格好になってるわけですね。
ピンもかじりなどは無く、棚も問題なし。
焼けはオイルリング上でしっかり止まってて、これじゃ圧縮も落ちようがないわ。
あんな振れてたのに・・・どういうことなんだろ?
裏側は結構焼けてました。
ハイトの低いピストン、頑張ってくれましたね。
右と左で焼け色が違うのはクーリングジェットでオイルがあたる場所の差かな?
どうせならド派手に傷入ってる方が悩まなくて済むんですよね(笑)
この程度だとリング交換とホーニングで済ませるか?
それとも折角だからオーバーサイズのピストン買ってボーリングするか?
悩んでしまいます。
豆知識コーナー
輪ゴムこうするとぶつからないし、クランクぐるんぐるんしても追従するんで便利です。
これは軍手を1ダースパックしてる丈夫なゴムで、しかも工場には売るほどあるんでいいです。
昔DSKさんがデッキ面のOリングでこんな風にやってたのを見たんでパクり・・・オマージュしましたw
そしたらミッションをベルトで吊ってケース下ろします。
各種ホースを抜いたらボルト6本で降ろせます。
ベルトを締めて少し吊った状態にしてやるとダウエルピンがちょい上向いて楽なんですよ。
・・・こんなのやった人じゃなきゃわかんないべなw
マニュアルには確かジャッキでミッションを保持するって書いてあったと思います。
一般的にはまるで無駄知識です(笑)
なかなかケースが割れずに往生しました。
ライバルであるチワワ団(@XR1200ブライトチーム)のI川さんから聞いたやり方でやっと割れました。
その節はありがとうございました。
久しぶりに見る、常磐の上にエンジン一式。
半分ぶっ壊れたエンジンではありますが・・・なんかいいなあ。
勿論、壊れてないピッカピカのエンジン部品の方が望ましいのは言うまでもありませぬ。
「無事故」の字は残ってたなw
んでレフトケースからプレスでクランク抜こうと思ったら・・・
なんじゃぁこりゃぁ!!!
・・・ちょっと待て。
落ち着け工場長、まずは落ち着け、落ち着くんだ、もちつけ、餅搗け。
ライトケース(カム側)のベアリングレースが半端じゃなくカジっております。
範囲にして120度くらいでしょうか。
油膜切れて暴れまわったなら全周に渡ってカジリの痕があるんでしょうけども。
一定方向にストレスがかかってレースの熱処理層が剥離し、
その後雪だるま式に悪化した・・・みたいな感じですね。
なんだ?原因はなんだ?
やっぱプライマリーチェーンラインズレのままブチ回したからか?
サーキットエンブレとかリミッターHITとかのトキに既に剥離が始まってたのか?
もしかレース自体の素材や焼きがハナからイマイチだったのか?
・・・わからん。マジでわからん。
洒落じゃなく、原因の思い当たりが在り過ぎて本当にわからん・・・
でも、最後のは違うだろ。
こういうのはきっと人間様のせいに決まっとる。
そんで何?なんでキミは無事なの?(笑)
最初からココのベアリングは緩いってのはあるんですが、
ベアリングのニードルローラー側にはカジリ痕などはまるで見られませんでした。
ってことはアレね。オイルとかのせいでもない感じね。
あんまびっくらこいてしばらく放心状態・・・
まあいい!こんなときのためのベアリングレースじゃねえか。
そーだ。コレのお陰で大事なシャフトが守られてるんだから。
キッチリ芯出して入れ替えてやればいいんだ! なんの問題もねーさ!
心に鞭打って腰を上げ、プレスでケースからクランクを抜きます。
こんくらいで凹んでたら整備部増し締め課の課長はやってられません。
『乗っては壊し、壊しては弄り、弄っては乗り、そしてまた壊す。』
もう17年も同じことやってきたじゃねえか。
悲しくなんて・・・ないぞ(笑)
写真取り忘れましたが、レフトケースのベアリングとレースには若干、カジリ痕がありました。
クランク、こう見ると完全に無事のような気がするけどなあ・・・
180度回転させたらそこには前代未聞のカジリ痕があるんですw
パッと見でコンマ4は掘れてっかな・・・
常磐の上を片付けました。
落ち着いてクランク単体での振れを確認することにします。
どうせまたスゲエ数字が出るんだろうなあ・・・
おや?ピニオン先端で0.1しか振れてない。
もちろん1/10でもダメなんですけどね(笑)
組む前に新品状態で計ったときは2/100振れてないくらいでしたから。
ケースにマウントした状態で4/10振れてたってのはレフトケースのテーパーベアリングの破損と
ライトレースのカジリが合わさったモンだったのか・・・
さて。
正誤に関わらず、とりあえずは納得できる原因を決めておかないと今後の方向性が定まりません。
ただ元通りに直して同じように遊んでたら、また同じこと繰り返すだけになっちゃいますからね。
『修繕』と『修理』は違います。
壊れた部品をそのまま直したり換えたりするのが『修繕』 繕うって奴ですね。
原因を考えて再発しないようにするのが『修理』 理・(ことわり)ですから。
腕も経験も足りてないのは分かってますが、私は自分なりに『修理』をしたいんです。
(ここらからハーレーのロアエンドの構造をある程度分かってないとおそらく意味分かりませぬ。
ワケわからず読み飛ばしても特に問題ありません。)
レフトケースのベアリングの破損がレースとオイルポンプが逝った原因だとして・・・
そのレフトケースのベアリングを壊せるのは、ピストンやシリンダーの状態から見て腰上ではないと。
するとプライマリー側の問題。
プライマリーは4mm厚みの増したマグネットローターのせいで静止状態でもラインは4mmズレていて。
そこからさらにコンペンセーターで外側へ振り出される、と。
その状態で延べ4時間以上、サーキットで急加速、急減速を繰り返しまくっていた。
どころかそれ以前も3シーズンに渡ってそんなことばっかやっていた。
ファイナルはチェーン化、タイヤのグリップは良好、クラッチも強化。力の逃げ場はほぼ無し。
最後のトドメがプライマリーのチェーンラインだとしても、なるべくしてなった現象・・・
今回の破損についてはそのように考えていいと思うんですが、いかがでしょう?
別に強化型のマグネットローターが悪いわけじゃなく、それ組んでブン回した私が間違ってたわけで。
普通にしてればこんなことにはならなかったでしょう。
ですが今更サーキットやレースをやめるという選択肢は無いので、
とりあえずマグネットローターは今の強化型使うのはやめることにします。
そうなると浮上するのはもう3回やったローター割れ対策ですが、そちらは別途考えます。
エンジンは中身ドンガラにしてまたローリングシャーシに戻してあります。
保管場所が限界なもんで(笑) ヤフオクなりでまた減らさないとですね。
現在の悩みは来年度のエンジンの仕様です。大きく2パターンですかね。
その1 仕様はこれまでと同じ S&S4-1/2クランク・106のストローカー
レース入替、芯出し、リング交換&ホーニング、もしくはオーバーサイズピストンでボーリング
「STROKER」という言葉の響きは私にとって大変魅力的です。
ボアじゃなく、ストロークを伸ばして排気量UPするというこの方式、ゾクゾクしますw
ビッグツイン乗りなら共感してもらえるんじゃないかと思うんです。
現在の遊びの中心であるサーキットはエンジン回してナンボって場所ですから、
合ってないといえば合ってないんです。
でも、そんなのダイナで走ってる時点でどうでもいいことです(笑)
現在のエンジンのパワー感に不満はありません。
精度のいいS&Sクランクのお陰でしょっちゅうリミッターを気にしなきゃいけないほどフケもいいです。
あえてのダイナ、あえてのストローカー。天邪鬼にはピッタリです。
その2 純正4.0クランク・95または97または98
ショートストローク化。ピストン購入しボーリング
ストローカーで1年レースやってみました。ダイナでまた来年もやるのは間違いないです。
じゃあ他の弄り方したエンジンならどうだろう?
気にならないといえば嘘になります。
純正クランク使いますので10%排気量は落ちます。当然、トルクもその分減るでしょうね。
しかしその分回すことはできます。500回転くらい増しで6800リミッターでいいかな?
4インチったらTC96(4-3/8)は勿論、EVO(4-1/4)よか短いんです。
スポやビューエルの4カム(3-13/16)よかは長いですが、ほぼほぼ近い数字です。
昔からストローク4×ボア4の100ci いわゆるスクエアエンジンに興味がありました。
98にすればそれに限りなく近づくことが出来ます。
95なら今のシリンダーがそのまま使えますのでピストンとホーニングで安く仕上げることもできます。
どうせまたエンジン壊すでしょうしw アリっちゃアリです。
さらに98はワンサイズですが、97ならオーバーサイズもあります。
しかもその上に98があるんで変な話ですが、あと2回エンジンをぶっ壊すことができます(笑)
今やTC88独自となった4.0ストロークのクランク。
ビッグツインで回すならTC88だ!とキャブ車の主張してみたかったりして。こちらも興味深いんです。
時間はあるんでまたしばらく考えます。
今のトコは・・・純正クランク仕様にちょっと針が振れてますかねw
エンジンはまだまだやることあるんでしばらく続きますが、
次の記事は一旦プライマリーの方になります。