いよいよ明日は待ちに待った、ナップス主催のGSM走行会。
念願の筑波サーキットを走る機会がやっと訪れました。
去年11月に早くもツナギを買い、タイチマン騒動の成り行きから
関東XR会のエース、ビアンコさんからクシタニのツナギを譲って頂きました。
エンジンもクランクから手を入れ、
バシ君達のの協力も得て慣らしも終え、エキパイも加工しました。
サイレンサーもこさえました。
3倍速くなるパーツも装着し、ある意味「痛車」にしてしまいました。
こだわりのバックもリザーバータンク付きのオーリンズを付ける為に外しました。
エンジン弄りだけは・・・本能ですのでこれは違いますが、
その他は全て、サーキットの為と言っても過言ではありませぬ。
筑波サーキットを走る、なおかつXRに乗ったライバルをブッチぎる!
ベクトルはそこに向けて準備を重ねて参りました。
トドメはコレです。
i-phone5sを中に仕込んで、ゴープロやコンツァーに代表されるウェアラブルカメラ代わりに使うケース。
これで動画撮影もしてやろうというワケです。
FTさんやホワイトさん、ムロさんや直近ではブライトさんはコンツァーで。
私のアタマを面倒見てくれている、中学の先輩でもあるともりさんはゴープロで。
それぞれ楽しそうな動画を撮影してます。
影響を受け、こっち系のグッズには大変疎い私もやってみたいと思ったんです。
いきなり品物がケースから外れず大変往生しましたが、
箱の台座を少し壊しただけでなんとかなりました(笑)
ちょっと家の遠いライバルと、TRさんも前日自宅に泊まりに来てくれました。
いよいよ盛り上がります!
・・・え?なんですか?TRさんが居ない?
良く見て下さいヨ。左側の布団の下に埋まってるじゃないですか!
ここんとこ激務でお疲れなんです。寝かせてあげましょうね。
風邪引かないようにって一杯かけてあげましたよ。
寝ながらも遠慮深いTRさんは、かけるたびに布団どかしちゃうもんですから・・・
念入りにキッチリ顔までうずめて、しかも2枚重ねでキッチリ蓋してあげました。
さっきまでのグーグーとこうるせえイビキが、
「キュー・・・キュー・・・キュー・・・」という、か細いゴマちゃんの様な音に変化しました。
これはきっと夢の中で癒されてるんですヨ(笑)
ブライトさんとゲラゲラ笑った後、私達も就寝。えーっと3時位?
やべえな、あと3時間チョイで出発だぜ。
「なんだか肺が苦しいんですよね・・・何笑ってんですか?
それはそうと課長、ホントに平気なんですか?」
オオヨ!平気とオレが思えば平気なんだ。心配すんな。
かまうこたねえ、『谷まで持てばいい!』だ。オリャ行くぜ。
話は昨日の夜に戻ります。
実は昨日、「慣らし終了&明日は筑波サーキット走行記念」で
組んでから初めて高速乗って回してきたんですよ。ええ、大台走行です。
試しに動画も撮ったんですが・・・勿論、公開なんか出来ません(笑)
TRさんとブライトさんに見せて、さっさと消去しました。
これがまた回る回る!ローコンプってコレなんでしょうねえ。
メーター読みでは大台なんぞ楽勝で(GPSでは届いて無かった)
苦しそうな感じも無く、エンジンが頑張ってる感はかなり薄いんです。
振動も少ないんで、前は怖かったBT39での高速走行もどってことないんです。
ただし、車をかわして車線変更しながらの再加速!!
なんて時には・・・なんか一拍ありますね。
回るっちゃ回るんですが、ハイコンプの加速の仕方とは違いました。
こっからでもホイールスピンすんじゃねえか?みたいなパンチの効いた感じでは無いです。
あくまでスムーズに、スイーっと前に出ます。
でもコレはコレで「有り」じゃねえかとオレは思いましたよ。
カっ飛ばすタイプの中でもこっちのが好きな人は絶対に居ると思います。
頑張って回してる!という無理感のない、スムーズに回って気が付いたら速度乗ってる。
余裕を持てるんで周りも良く見えて、結果速く走れる・・・
一瞬のパンチ不足はその分回してカバーするとかで、十分勝負になると思います。
さすがは栄光のサンダンスだわ・・・これじゃ安心して乗れる。
だけどオレには、このクランクに重りくっつける意味はちょっとわかんねえな(笑)
がっかりするんじゃないかと予想していたエンジンですが、楽しかったですよ。
でも、オレはハイコンプの方が好きです。
アクセルワークにそこそこシビアで、操ってる感を味わうにはやっぱ物足りません。
なんたってスイスイですから。
スロットルをガバガバやってりゃそれで速い、したっけ国産のスゴイのと同じだべ?
折角この時代に空冷二気筒、しかもキャブ車乗ってるなら Fun to ride ってもんが要るべや。
ローコンプがなかなかスゴイのは判った。でもやっぱオレはハイコンプ派だ。
あ、また話がそれたったがな・・・
そんな事を考えつつ、スムーズな回転を楽しんで圏央道から関越に入ってしばらくした時。
やっと異常に気が付きました。
「え?AF計の数字、17.1って何だよ?・・・オイ!油温135度! 風当てて走ってんのに嘘だろ!?」
あわてて回転を落とすも時すでに遅く、エンジンからは熱気と共に異音が聞こえてきます。
『カンカンカンカン!・・・』
この音は知ってる。前にやったから・・・やっちまった、こりゃオーバーヒートだぞ。
すぐにSAに入るも、駐車場の車のドライバーが全員こっちを振り返るほどの金属音です。
油圧が熱で抜けただけの動弁系の音だったらいいんだけどな。どーだろ?
キャブのメイン系を薄くし過ぎたのがいけなかったか?
それともインマニ周りのシールが逝ってしまったか?
暗くて目視では良く判りません。
冷えるまで待って、とにかくチョーク引いた状態で家まで帰りました。
帰ってメインをデカくして、キャブの取り付けをやり直しておきました。
インマニのシールも全部換えたいんですが、残念ながら全部工場です。
工具も最低限しかありません。
対処療法ですが今出来ることはこんなもんです。
折角準備に準備を重ねた明日の走行会・・・ココにきて大ピンチです。
しかし、敵の作戦にハメられてピンチを迎えた眠狂四朗は、窮地で確かこう言ってました。
『飲んだ酒なら酔わずばなるまい。』
そーだ!今更止められっか。一か八か、このまま行くぞ!
・・・そういう事情なんです。
そしてここで、谷まで持たずに終わりを迎えました。
常磐道谷和原ICを降り、筑波サーキットへ向かう途中の国道294号。
ケーズデンキを対面右手に眺める歩道です。
待ち合わせで守谷SAに着くまではカンカン音はするもののなんとか走りました。
ですがGAS入れて再始動しようとしたその時、エンジンが掛からなくなりました。
冷やしてやっとかかったエンジンは、カンカンと盛大に。
さらにスッパンスッパン音を立てくしゃみも連発。
二次エア吸ってる可能性、300%です!でも見た目じゃわからねえ。
白煙は確認できませんがシリンダーもヤバいかも・・・
どうにか高速を降りるとこまで行こうと、頑張りましたが遂にここでアウト。
サーキットを走らずしてリタイヤ決定です・・・
そーなると、一緒に居るこの人たちを巻きこむのはまっぴら御免です。
「オリャもう諦めた。先に行ってくれ。
どーにかしてオレも後で行くから。したっけオヤビンさんのハイエースに積んでもらって帰れんだろ。
ヘーキヘーキ。オレ様を誰だと思ってんだよ?根拠はねえけど必ずどーにかすっから。大丈夫!
早く行け行け。頼むから先行って待っててくれ。ホラ、整備の邪魔だぞ。」
オレ、顔色悪くなかったろうな?
どってことねえ感の演出が出来たかどうかは判りませんが、皆には先に行ってもらいました。
オイルと袋一杯の工具は、ブライトさんが置いてってくれたものです。
ほんとに有り難いことです。
さて、冷えるの待ってもっかいバラしてみてみっか!
・・・といいつつ、待ち切れずにいきなりヘッドのフィン触って火傷するのはお約束です(笑)
ん?これか?
インマニのスピゴットのシールがずっこけてます。しかもキクラゲの様に伸びてます。
さっきのくしゃみでどうにかなったのかもしれませんね。
インマニ⇔ヘッドのシールが一番怪しいですが、換えはありません。
増し締めし、ジェットは手持ちで一番でかい奴を全部ブチこみ、
ミクスチャーはギリギリ濃く。
おまけにチョークの根元にスペーサー代わりのタイラップ噛ませました。
とにかく濃くして凌ごうという作戦です。
まだダメってならエアクリにもビニテ巻いて空気減らしてやるわい!
インマニのスピゴットにはビニテでカサ増し。
どうにか納めました。
さあ、コレでどうだ・・・頼む・・・よし!かかった!よーし!やったぜ!
タイガーウッズばりのガッツポーズは3発。自然に出ました。
今ならまだ受付に間に合うぞ!GOGOGO!
筑波サーキットに到着したってだけで、泣くほど大喜びしてたのは、
この日オレ一人だけだったでしょう。
近くの道からアレが見えるんですよ。筑波の象徴ともいえるダンロップアーチ。
なんだか涙で霞みました(笑)
到着したらみんな受付も済ませ、準備も終えていました。
ちょっとの間ですが再会が嬉しかったです。
くろななさんがゼッケン貼ったり、飛散防止ビニテしたりと世話焼いてくれました。
ありがとう、助かるよ!
・・・何?どうやってリカバリーしたか?
アナタに言うと「何バカなことやってんですか!走るの止めましょう!」
って怒られそうだから言わないよ(笑)
オヤビンさん、おかげさまで!
万が一なら車手配しようか?って電話くれて、オリャ涙出そうでしたよ。
ホントありがとうございました。
ミキヲさん、迷惑かけたね。
なあ、ツナギ着るだけでなんでそんな汗だくなんだよ?
あ、それって肉汁って言うんだっけかwww
ブライトさん、工具とオイルありがとな。
いつも口じゃなんだかんだ言っても、結局はオレを助けようと・・・ん?
「チッ・・・ヤロウ間に合いやがったか。しょーもねえ・・・」
コラ、なんか言ったか小僧!
なんだその機嫌の悪そうな顔は?待て、こっちを向け!
聞いてんのかオイ!コラ!
(※アテレコは最後のみフィクションです)
盛大なカンカン音を除けばどうにかなりそうです。
AF計の数字も、やっつけ対処が上手い具合にハマったらしく、極めて正常です。
調子は最高とは言えませんが、どうにもならない位悪いってワケでも無いです。
なんせここまできたらもう、ブローしようがなにしようが構う事ありません。
予定通り、思いっきり走らせます!
昨日の夜中に書いてたら
ちょっと字ばっかで長くなりすぎました。
次からは写真多めで。
続く