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Channel: 盆栽ハーレー
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MAHLE(マーレ)ピストン 進撃の巨人と湾岸MN

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シリンダーとピストンにかかります。
イメージ 1

ピストンはCVO純正の中古品です。ピストンピンのサークリップだけが新品。
他は程度がいい感じでしたので掃除しただけでそのまんま組みます。

ピストン上部のガリ傷はしつっこいカーボンをアッタマきてスクレバーでゴリゴリやったときに付いた物です。
結構焦げ付いてたんですよ。
インジェクションったらピストンなんかキレイなもんなんだろって思ってたんですが違うんですね。

また排気量が1800ccもありますからね。熱的にも厳しいんでしょう。
かなり黒くて固めのカーボン大盛りでした。
もっともその先カーボンが真っ白くなっちゃうほうがマズイんでしょうけど。

白いカーボンなんて嘘だろって思います?いっぺんあったんですよ、EVOの時。
まだブログとかやる前ですね。インマニのシールをダメにしちゃって所謂2次エア吸っちゃいましてね。
EGがカッキンカッキン言うもんでバラしたら、燃焼室とピストン上部のカーボンが真っ白くなってました。
硬いなんてモンじゃないですよ。もうアルミと一体化したんじゃないかって具合で。

イメージ 2
で、このピストンってなんか全体的に黒いっていうか、濃いグレーの色味なんです。
擦動部じゃないところも同じ色なのでこりゃ表面処理でこうなってるワケなんですね。
ピストンでは

板金屋の私はこれに似た色を見たことがあります。
今まで聞いた事の無い表面処理が製品図面に指示があって「この処理なんだよ?」って調べて、
その処理の出来る会社に問い合わせて品物送って「これかー」って仕上がりを見たアレ。アレにそっくり。

『フォスブラック』というその処理は耐摩耗性を向上させる目的で処理されるモノでした。


イメージ 3
このピストンはドイツのMAHLE(マーレ)製です。

F1のピストンもこさえてるってふれこみのシェア世界一のピストンメーカーです。
別にF1のピストン作ってるから単純に絶賛ってわけじゃありません。
アメリカ製V型エンジンに跨る私らにしてみたらNASCARに使われてるというJEやCPの方が判りやすいです。
しかしながら、世界最高峰を知っているという技術が生み出す製品には興味シンシンです。

調べたらこの表面処理はフォスフェートというそうです。
どちらが先かは存じませんが、おそらくフォスブラック同様の効果を狙ったもんじゃないかと思いました。

一部処理がやってないところから察するに、こりゃひっかけといて塗装みたいに吹き付けでやるんだな・・・
でもピストンピンのボアにもちゃんと処理されてるってのは芸が細かいな・・・
さすがのスリッパースカート形状だけどちょっと斜めにしてるあたりがオシャレだよなあ・・・

そういやドイツっていい意味で独善的で信じたモノに向かって突っ走るって感じはあるよな・・・
DINって工業規格は日本のJISよか厳しいって噂だし・・・
ワイドタイヤ全盛期にはドイツのカスタムバイク見てあまりの加工技術の高さにたまげたっけ・・・

そーいやマーレって言ったら『進撃の巨人』に出てくる国もマーレだなあ・・・
ん?もしかして『進撃の巨人』のモデル背景にはドイツがあるってことなのか・・・
となるとエレン達はユダヤ人って位置付けか・・・
じゃあ『進撃の巨人』は実際にあった民族対立とか宗教対立をバックグラウンドにした話なのか・・・
イスラエルとパレスチナ、イスラム教とユダヤ教とキリスト教、巨人を核だとして・・・おお!なんかリンクする!
どうでもいいけど個人的にはエレンじゃなくてライナーにシンパシーを感じるなあ・・・
あのちょっと無理した感じが物悲しくってなんか泣けてくるんだよなあ・・・
同じ感じで調査兵団だとやっぱリヴァイよかエルビンだなあ・・・

・・・えーっと何の話でしたっけ?
実は私が結構なマンガオタクであるという話ではなかったはずですね。

ピストンの裏側を見ただけで話はこれだけ膨らませることができます。

「よく喋るなお前」と言われることがありますが仕方がありません。
頭の中はこういう感じなんです。連想ゲーム式に次から次へと浮かんできます。
誰かといても会話が途切れてしまい、なんとなく気まずい雰囲気になって困ってしまうことがあるという方。
会話は縦じゃなく横に展開させたほうがラクというのはこういうことです。
会議みたく議題が一つ終わったらじゃあ次の別の議題、みたいにブツ切りするとうまかないんです。
どんどんつなげてくといいんです。

今度機会があったらどっか営業でも行った時にちょっと横に拡げるってのをやってみてください。
でも進撃の巨人とかダメですよ。わけわかんないって顔されますから。
宗教と贔屓の野球チームと政治の話もやめといたのがいいです。

やべえ!マジで何の話だったかわかんなくなってきましたw

裏の『F』は間違い防止に私が刻印したものです。純正部品にはこんなのありません。
当然もう片っぽは『R』です。


イメージ 5

ピストンピンの入りは中古品にも関わらずスゥーッとスムーズ。
スリッパー形状のお陰でピンも短く、軽量で大変結構です。
下手するとEVO純正の半分くらいの長さと重さなんじゃないでしょうか。
・・・いくらなんでも半分はないかなw

アッセンブリーペーストをリング溝に塗りこみ、リングはドット面が上になっていることを確認、
リングを入れて合口ずらして確認、オッケーいいでしょう。

サイズは4.0in 101.6mmという大きさのピストンは勿論初めてです。
それでいてあまり重量を感じさせず、ピストンリングも危なげなくとてもしなやか、ピンの入りも極上。

うーむ・・・さすがはゲルマン、やるなードイツ製品。


イメージ 4

バンドの内側にも薄くオイルを塗ってセットします。

ダウエルのOリングも入れました。そしたらシリンダーかぶせます。


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ちなみにSSTは無くても出来ます。上から順番にマイナスで地味に入れるとかでも可能です。
実際そうしてる人も知ってます。

他にもシリンダー逆さにしてそこにピストン逆さにセットして、その状態でリングまで入れてしまう。
その状態で逆さにしても、ピストンリングの張力でピストンが落っこちるってことはありませんので
誰かに支えてもらうなりしてピストンピンをセットする、という方法も。

でも私はもうダメです。
バンド式ピストンリングコンプレッサーを使い始めてからこの工程がホントに楽になって助かってます。

ケースボア⇔シリンダーのOリングもセット済み。



イメージ 7

オイルの通り道側のダウエルにはフォームA塗っておきます。下側も同じようにやってありますよ。
なんで今回こんなことをしているのか?

私は過去二回、ガスケット抜けを経験しておりまして。結構短い期間に続けてやりました。
MLS(マルチレイヤースチール)のヘッドガスケットで発生しました。リアとフロント1回ずつ。
一番最近のなんかはサーキット走行の前日に発見ですからね。
これからキャラバンに積もうってトキに「シュッパシュッパシュッパ・・・」
あんトキはもう発狂寸前でした。マジで蹴り倒そうかと思いましたヨ。

なにがなんでももう2度と、二度あることは三度あるとか言いますけどゴメンです。
とにかく3回目のガスケット抜けなんて絶対にイヤなんです。

圧縮ワイヤーよりも丈夫だとされ、現在主流になっているMLSでなんでこんなことが?
同じ様な仕様のY教官のエンジンは私以上にブチ回して走ってビクともしていなかったのに。

そりゃDSKさんと私の技術の違いはありますよ。
あったり前です。
どんだけ弄った経験があろうとも、単車でメシ食ってるプロと趣味の素人との違いは歴然です。
度々湾岸MNのセリフを例に出しますが

『わかりやすく言えばプラモデルだ 同じキット物を作ってもプロのモデラーと小学生じゃ完成品は天と地だ』

わかっております。
散々やって今、せいぜい中学生になったかどうかってトコでしょう。
そもそもの責任と意識が段違いです。残念ながら越えようの無い壁があります。

そんなら技術以外の部分でどうにか対策はできないものか?考えてましたよ。
で、なにかの文章に書いてあったんです。
「ダウエルから染み出るオイルで圧縮抜けを誘発することがある」
「その場合、高品質な液体シーラントで対策が可能」

2回ともに抜けたのはエンジンの外側。
プッシュロッドを通してバルブとロッカー周りを潤滑したオイルを、ヘッドの穴からクランクケースにオイルを落とす経路側で発生してました・・・これだ!

このやり方でホントに正しいのかどうかはわかりません。
下手すると逆になんかマズイことになったりするかもです。こんなことマニュアルには一切ありませんから。
でも前と同じ様に組んだら前と同じ様にガスケット抜けちゃうかもですし。
新しく仕入れた情報は試してみるべきだと考えました。


イメージ 8

当然ガスケット面は念入りに脱脂。
黄色いキャップのオイラーの中身は工業用のシンナー、油の汚れ落ちは最高です。
ウエスに汚れが着かなくなるまでキレイな面で吹き上げます。

ちなみに塗装屋さんが塗料の薄め液に使うラッカーシンナーでトルエン含有率70%程度、
ウチの工場で部品洗浄に使っているのはトルエン含有率94%です。
もっとトルエンの純度の高い物は純トロと呼ばれ、Cビン1本2000円位で怪しく路上販売されております。
トルエン含有率99.9%からスリーナインなんて言ったりします。
欲しいですか?
それでは四半期末になるとよく放映される警察24時とかで販売者と購入者の顛末をご参照ください。
いえ、私はその怪しい方面に一切関わりはございません。
どうでもいいですか?どうでもいいですね。 
話の脱線は私の得意技ですので慣れてください。



イメージ 9

シリンダー入れるといよいよエンジン感が出てきますね。
続いてヘッド乗せましょう。


イメージ 10
シリンダーヘッドガスケットは コメティック0.030”のMLSです。

パッケージにはステッカーとマニュアルが同封されていました。
純正サービスマニュアルとは異なる締め付け手順が指定されております。

その場合はガスケットメーカーの指示に従うことにしております。
順序は変わりませんがトルク指定の回数は過去一番細かく、5段階でやるように記載がありました。
仰せの通りに。



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ヘッド側のダウエル穴にもフォームAを塗ります。
ダウエルに直接塗ると盛大にガスケット面にはみ出してしまいそうだったものですから。

あ、バルブになんか書くの忘れた。



イメージ 12

抜けませんように! と願いをこめつつ、指定手順どおりにヘッドボルトを丁寧に締めました。

そしたらこの状態で車体にエンジン積みましょうか。
ロッカーまで全部やってからでもと思いましたが、これ以上重くなるとキツそうですし。

大体ここまで組んでからフレームに載せるってのも初めての試みなんです。
いつもはケース単体の段階でフレームに載せてましたから。
初めてなら若干でも高さに余裕があったほうがよかろうということで。



イメージ 13

ホ。

心配していましたが案外あっさりと載せることができました。タンクを外さないままでも楽勝でした。
タンク外してちゃんと養生してからやればですね、ロッカーまで全部組んでしまっても問題ないかもしれません。

ただちょっと・・・普段重いもの持つ経験が少ない場合は持ち方考えないと腰に来るかと。
ハーレーのエンジンって重たいんだなあと改めて実感できました。

材料やら品物を持って行ったりきたりする仕事なのでなんとかなりました。
それに最近はダイエットも兼ねた筋トレやスクワットなんかもしちゃってますんでそれも効いたかなw

まだまだこれからですが、スカスカだったダイナに3ヶ月ぶりでエンジンが載りました。
ドラゴンボールで言うと 「オラ、ワクワクすっぞ!」 な光景です。

あ、ドラゴンボールはすんません。あんま詳しくないんです。
天下一武道会あたりまでしかよく存じません。ベジータさんやフリーザ様でギリギリです。
スーパーサイヤ人等の単語はほぼ「噂で聞いた」レベルです。あんま振らないでください。
どうでもいいですか?どうでもいいですね。


イメージ 14

エンジンを載せた後、Vバンク部分のボルトを新品にして指定トルクで取り付けました。
ボルトのフランジ部にOリングが仕込まれております。
オイル漏れ防止ですね。少しだけシーラントを塗ってからセットしました。


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これで常磐の上がスッキリしましたのでお片づけ。

新しく入手したステッカー類はまとめて机のステッカー庫スペースにINです。
フューリングはパッケージ全部にステッカー入れてきますので増える一方ですな。

D/SとMAX10と整備部増締課ステッカー以外の行き先は決定しております。
TRって人が工場に遊びに来た時に没収されるのが通例です。
意識して集めているワケじゃないんですが結構増えました。
中でもダイナテックとリキモリはなかなかカッコよろしいので少しは喜んでもらえそうです。



次は山あり谷無し山ばっかのドライブ関連です。




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